ユーフォの最新パーツについて
ユーフォニアム担当の石田です。
今回は、ウィルソンのユーフォニアムに取り付ける最新パーツについてお伝えします(超マニアックな話なので、ユーフォ吹きの方(特にウィルソンユーフォのオーナー)でないと面白くないかもしれません。悪しからずご了承ください…)。
私の使っている楽器は、Willson2900TA-tという楽器(いわゆる中細管のウィルソン)なのですが、私がこの楽器を購入した京都の楽器店、十字屋さん(の店員である佐々木さん)から、たまに「新しいパーツを作ったので試してみませんか!?」という連絡が入ります。
そのたびに私は、はいはい!もちろん試させていただきます!!と、十字屋さんに飛んでいくのです。
で、今回の新作は、4番ピストンのストッパーでした。
4番ピストンを左手の指で押すコンペタイプのユーフォは、ケースの中で4番ピストンが破損しないように(という理由だと私は思っています)、4番ピストンを押したままの状態に固定するストッパーが付いています。ベッソンやヤマハはこのストッパーがレバー式ですが、ウィルソンはL字型の金属パーツをネジで止める方式になっています。
佐々木さんは、これまでも、いろいろとユーフォのパーツを特注で製作し、私に勧めてくださっているのですが(このブログでも書かせていただいた、各種の素材をはめ込んだピストンボタンがそれです)、今回はそのL字型ストッパーを製作した、とのこと。
これがその実物です(左がオリジナルパーツ、右が新作パーツ)。


オリジナルパーツが中まで金属であるのに対し、新作のパーツは中空で作ってあります。それだけ軽いということです。デジタルはかりで計量してみると、オリジナルが9.8g、新作が6.3gでした。
たった3.5gの差しかありませんが、それぞれを装着して吹き比べてみると、明らかに違いがあるのです。新作パーツのほうが身軽になり、すごく演奏が楽になる。軽く音が出せるようになるし、連符のつながりもよくなり、楽器の運動性が向上します。
じゃあ、このストッパーをすっかり取り外してしまえば、もっと身軽になって吹きやすいのではないか、とも思えたので、ストッパー無しで吹いてみました。そうすると、楽器の重心が移動してしまい、安定してフレーズを演奏できなくなってしまいました。楽器が暴れてしまう感じです(ウィルソンユーフォオーナーの方は試してみてください。ストッパーの尻のネジを精密ドライバーで外せば、ストッパーは取り外せます)。
これらからわかることは、この4番ピストンストッパーは、単に4番ピストンを固定する器具というだけでなく、バランサーとして機能していたということなんです。
今回、佐々木さんが製作したパーツは真鍮製で、メッキ無しのバージョンと、銀メッキのバージョンの2種類があり、私は銀メッキバージョンを購入しました。このパーツは、素材や重さ、形状を変えて製作するなど、今後もまだまだ研究の余地が残されているんじゃないか、とも思えました。
金管楽器の外付けパーツには、前述のピストンボタンのほか、ピストンキャップの上下(トップキャップ、ボトムキャップ)などがありますが、4番ピストンのストッパーを交換するのは世界初なんじゃないでしょうか。佐々木さんのアイデア、凄すぎる!!
ご興味のある方は、京都の三条通りの楽器店、十字屋さんへお問い合わせください。
今回は、ウィルソンのユーフォニアムに取り付ける最新パーツについてお伝えします(超マニアックな話なので、ユーフォ吹きの方(特にウィルソンユーフォのオーナー)でないと面白くないかもしれません。悪しからずご了承ください…)。
私の使っている楽器は、Willson2900TA-tという楽器(いわゆる中細管のウィルソン)なのですが、私がこの楽器を購入した京都の楽器店、十字屋さん(の店員である佐々木さん)から、たまに「新しいパーツを作ったので試してみませんか!?」という連絡が入ります。
そのたびに私は、はいはい!もちろん試させていただきます!!と、十字屋さんに飛んでいくのです。
で、今回の新作は、4番ピストンのストッパーでした。
4番ピストンを左手の指で押すコンペタイプのユーフォは、ケースの中で4番ピストンが破損しないように(という理由だと私は思っています)、4番ピストンを押したままの状態に固定するストッパーが付いています。ベッソンやヤマハはこのストッパーがレバー式ですが、ウィルソンはL字型の金属パーツをネジで止める方式になっています。
佐々木さんは、これまでも、いろいろとユーフォのパーツを特注で製作し、私に勧めてくださっているのですが(このブログでも書かせていただいた、各種の素材をはめ込んだピストンボタンがそれです)、今回はそのL字型ストッパーを製作した、とのこと。
これがその実物です(左がオリジナルパーツ、右が新作パーツ)。


オリジナルパーツが中まで金属であるのに対し、新作のパーツは中空で作ってあります。それだけ軽いということです。デジタルはかりで計量してみると、オリジナルが9.8g、新作が6.3gでした。
たった3.5gの差しかありませんが、それぞれを装着して吹き比べてみると、明らかに違いがあるのです。新作パーツのほうが身軽になり、すごく演奏が楽になる。軽く音が出せるようになるし、連符のつながりもよくなり、楽器の運動性が向上します。
じゃあ、このストッパーをすっかり取り外してしまえば、もっと身軽になって吹きやすいのではないか、とも思えたので、ストッパー無しで吹いてみました。そうすると、楽器の重心が移動してしまい、安定してフレーズを演奏できなくなってしまいました。楽器が暴れてしまう感じです(ウィルソンユーフォオーナーの方は試してみてください。ストッパーの尻のネジを精密ドライバーで外せば、ストッパーは取り外せます)。
これらからわかることは、この4番ピストンストッパーは、単に4番ピストンを固定する器具というだけでなく、バランサーとして機能していたということなんです。
今回、佐々木さんが製作したパーツは真鍮製で、メッキ無しのバージョンと、銀メッキのバージョンの2種類があり、私は銀メッキバージョンを購入しました。このパーツは、素材や重さ、形状を変えて製作するなど、今後もまだまだ研究の余地が残されているんじゃないか、とも思えました。
金管楽器の外付けパーツには、前述のピストンボタンのほか、ピストンキャップの上下(トップキャップ、ボトムキャップ)などがありますが、4番ピストンのストッパーを交換するのは世界初なんじゃないでしょうか。佐々木さんのアイデア、凄すぎる!!
ご興味のある方は、京都の三条通りの楽器店、十字屋さんへお問い合わせください。
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