つれづれなるままに
吹きすぎると翌日に疲れを残し、だんだんボロボロになっていくアマチュアトランペット奏者な私は、本番前で練習日が増えるにつれ、練習なんかして消耗している場合じゃないぞ、という変な焦りが出てきます。
本番も近いし、練習がんばらなくちゃ、と思っている仲間が多い中、こんな悩みを抱えながら練習に出ててはダメだよなあと思いつつ、いや、でも練習休むのはもっとダメだよなあ、けど本番ボロボロになるのもなあ…とりあえず本番前のリハどうしよう…と負のスパイラルに陥ったりもします。
そんな中、ふっと思い出すのが、昨年入団間もない頃、BESメンバーに誘ってもらって聴きに行った、ベルリンフィルのブラスアンサンブル。
本番はすごく情熱的な素晴らしい演奏で、感動したのですが、思い出すのはそこじゃなくて、その前のリハです。
曲の出だしだけちょっとやって、終わり。
和音の響きだけごく小さな音で確認して、次の曲。
リラックスした雰囲気の中、冷静に次々と曲の一部分だけ取り上げていき、合計30分も吹かないでリハ終了。
公開リハを見に、早くからホールに詰めかけていた客はさっさと追い出されたのでした。
プロは本番前は徹底して吹かないんだなあと本番終わってからしみじみ感じました。
トランペットは音出しを始めて(たぶん)30分後くらいに一番いい音が出てくる楽器なので、そこをお客様に提供するのがプロの仕事なのでしょうか。
音出しが終わったら、あとは自分の耐久力と相談しつつ、うまく休憩を入れて音色の劣化を防ぎつつ、いかに演奏会の最後の最後の音の余韻が消えるまで、いい音でいい演奏をするかということに人一倍神経を使う楽器だからなあと一人で納得。
ホールでの通し練習も終わったことだし、本番での力加減を意識した一人通し練習もして反省と改善を図らねば。
というわけで、理屈ばかりこねてないで練習練習。
まだ本番まで10日くらいあります(注:IT環境がよろしくない所にしばらく滞在してましたので更新遅くなりました。今からだともう5日ほどですね。)ので、リハの時に吹きすぎず、冷静に曲の振り返りができるよう、地道な積み重ねを続けていきたいと思います。
本番という明確な目標があり、音出しできる環境が身近にあり、一緒に音楽をやる仲間もいる中で、好きな楽器を吹ける私は幸せです。

以上、思考の垂れ流しによる転換法その2でした。
Tp山本