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Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

私にとって初めてのブラスアンサンブルサタデーでの演奏会が終りました。考えることは多々ありますが、まずは自分自身が今より上手くならなければ何も始まりませんね。これからも練習頑張りますのでよろしくお願いします。

ところで、まだ私が学生の頃、兵庫県のとある市民吹奏楽団に所属して時の話を少しさせて頂きます。

曲はチャイコフスキーの1812、担当はトランペットの1st、当時は客演で宇宿まさとという新進気鋭のプロ指揮者に指導に来て頂いてました。なぜ宇宿まさと先生だったのか分かりませんが、後になって凄い指揮者だったことが分かりました。

その1812は金管のコラールから静かに始まる曲です。音域も一番出しやすい下のF音、しかし当時の私はこのFと戦っていました。冒頭は確かトランペットとユーホで始まった記憶がありますが、その簡単なF音がかすれて音にならない。意識して出すと潰れてベチャとした音になってしまう。これには指揮者の先生も呆れてしまい、冒頭から練習にならなりませんでした。実はこの頃から、タンギングイップスというスランプに陥っていました。ゴルファーが短いパターを外すようなものです。
それでも演奏会は1stを吹くことになりましたが、やはり冒頭部分は上手くいきませんでした。
それからタンギングイップスとの長い闘いが始まりました。

どうやって克服したか、これは多くの金管楽器奏者の参考になると思います。

まだマジオ奏法やスタンプの教本が世に出回っていない時代です。当時全国大会金賞の常連校、関西学院大学吹奏楽団の奏者の音を聴いて、ビックリしたことがあります。トランペットでは最下音がF♭ですが、その奏者はそれより下を軽々鳴らしているんです。最初はえー?っと思いました。ペダルトーンがあることすら知りませんでしたから、その音は私には衝撃でした。さらにhiβから上にオクターブ上がるではありませんか? それが私の最初の未知との遭遇でした。

それから頭を下げ、どうやってその音を出してるか尋ねました。ペダルトーンといっても最初は何故その練習が必要なのか分かりませんでした。とにかく毎日続けてみてと言われましたが、最初は半信半疑、しかし半年くらい続けていると、音出しのポイントが唇の少し内側にあることが分かりました。実は今まで唇を巻いて吹くのが当たり前と思っていましたが、唇の少し内側にポイントがあることを知ったとたん、音出しでかすれたりすることが格段に少なくなりました。その上、上の音にも余裕が出るようになりました。

上手くなるには、それだけでは解決出来ることではありませんが、音の出だしを揃えることは音楽をする基本の基本です。私の経験から書かせて頂きました。多くの奏者の参考になればと思います。(誰にも当てはまることではないと思いますので、その点よろしくお願いします。)

Tp 崎谷
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