「響け!ユーフォニアム」研究 その4
当団体でユーフォニアムを担当しております石田です。
今回もテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」のBGMについて書いてみます。
その4「はじまりの旋律」
サントラCDの最初に入っている曲であり、アニメでも第1話最初のコンクールの結果発表の時に流れます。タイトルどおり「はじまりの旋律」なんですよね。
こちらで試聴できます(ディスク1のNO.1)。
アニメの中の使用シーンは次のとおりです。
第1話アバン 中学時代のコンクール結果発表
第4話Bパート 前回の合奏でダメだった「海兵隊」が上手くいく
第13話Bパート コンクール京都府大会結果発表
たった3回だけの使用ですが、非常にドラマチックで感動的な曲なので、記憶に残ります。
冒頭部分は1小節ごとに長調と短調の和音が変わり、結果発表までの不安な気持ちを表しているようです(冒頭で長調と短調が変わるのは「レット・イット・ゴー」でも聞くことができます。この曲もエルザの揺れ動く心を表現していますからね)。次に、来るぞ来るぞという感じのフレーズに移りますが、このときにベルがキンコンカンコンと鳴ります。発表の合図のようです。
そしてピアノのメロディーが始まると、目の前がパーっと晴れたように明るくなります。第1話と第13話ではコンクールの金賞発表のときであり、第4話では滝先生が部員たちの演奏の出来を認め、初めて合奏が成り立った瞬間です。このピアノのメロディーは、「三日月の舞」に出てくるフレーズと同じものです。
この曲に関してもオフィシャルファンブックに記述があります(100頁)。
「(前略)鶴岡さん(音楽監督)の発注を受けて、最初にどの曲を作られたのでしょうか?
松田(彬人氏・作曲家):メインテーマの「はじまりの旋律」から取りかかっています。鶴岡さんの発注には森羅万象の源となるような決定的な曲とあったので、とにかくいい曲にしないとなりたたないと思いました。なので、それこそ最終回のクライマックスにも使えるような、感動的なテーマを持ってくることを意識しています。
それと劇伴に関してはメロディーから作ることが多いんですけど、この曲に関しては1話のアバンで流れるのがすでに決まっていたので、出だしのイメージはなんとなくできていました。ただ、後半をどうするかは自由でしたし、元々長めに作ってほしいという指定もあったので、ゆるやかに始まって一気にボーンと跳ねるようなうねりのある構成にしています。劇伴でそういう展開にされると、困る方もいらっしゃるんですけど(笑)。
斎藤(滋氏・音楽プロデューサー):曲の展開にうねりがありすぎると、編集しづらいですからね。でも「はじまりの旋律」は本当によくできた曲で、これ1曲で「響け!ユーフォニアム」という作品のすべてを体現していると思います。とくに最終話を観たあとに聴き直すと、その感覚がより一層強まりますね。この曲を作った松田君はすごい。」
なお「はじまりの旋律」はピアノ譜として出版されています(ピアノミニアルバム「響け!ユーフォニアム」)。私としては、「はじまりの旋律」以外のBGMもピアノ譜かスコアで出版してくれないかなぁ、と思っているのですが。
それと、公式サイトやDVD/BDで見ることができる「次回予告」のBGMは「はじまりの旋律」のラスト部分をストリングスだけでゆっくり演奏したバージョンです。なぜかこの演奏はサントラCDには収められていないんです。このストリングスバージョンもすごく良いので、何かの機会にCD化してくれないかな。
今回もテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」のBGMについて書いてみます。
その4「はじまりの旋律」
サントラCDの最初に入っている曲であり、アニメでも第1話最初のコンクールの結果発表の時に流れます。タイトルどおり「はじまりの旋律」なんですよね。
こちらで試聴できます(ディスク1のNO.1)。
アニメの中の使用シーンは次のとおりです。
第1話アバン 中学時代のコンクール結果発表
第4話Bパート 前回の合奏でダメだった「海兵隊」が上手くいく
第13話Bパート コンクール京都府大会結果発表
たった3回だけの使用ですが、非常にドラマチックで感動的な曲なので、記憶に残ります。
冒頭部分は1小節ごとに長調と短調の和音が変わり、結果発表までの不安な気持ちを表しているようです(冒頭で長調と短調が変わるのは「レット・イット・ゴー」でも聞くことができます。この曲もエルザの揺れ動く心を表現していますからね)。次に、来るぞ来るぞという感じのフレーズに移りますが、このときにベルがキンコンカンコンと鳴ります。発表の合図のようです。
そしてピアノのメロディーが始まると、目の前がパーっと晴れたように明るくなります。第1話と第13話ではコンクールの金賞発表のときであり、第4話では滝先生が部員たちの演奏の出来を認め、初めて合奏が成り立った瞬間です。このピアノのメロディーは、「三日月の舞」に出てくるフレーズと同じものです。
この曲に関してもオフィシャルファンブックに記述があります(100頁)。
「(前略)鶴岡さん(音楽監督)の発注を受けて、最初にどの曲を作られたのでしょうか?
松田(彬人氏・作曲家):メインテーマの「はじまりの旋律」から取りかかっています。鶴岡さんの発注には森羅万象の源となるような決定的な曲とあったので、とにかくいい曲にしないとなりたたないと思いました。なので、それこそ最終回のクライマックスにも使えるような、感動的なテーマを持ってくることを意識しています。
それと劇伴に関してはメロディーから作ることが多いんですけど、この曲に関しては1話のアバンで流れるのがすでに決まっていたので、出だしのイメージはなんとなくできていました。ただ、後半をどうするかは自由でしたし、元々長めに作ってほしいという指定もあったので、ゆるやかに始まって一気にボーンと跳ねるようなうねりのある構成にしています。劇伴でそういう展開にされると、困る方もいらっしゃるんですけど(笑)。
斎藤(滋氏・音楽プロデューサー):曲の展開にうねりがありすぎると、編集しづらいですからね。でも「はじまりの旋律」は本当によくできた曲で、これ1曲で「響け!ユーフォニアム」という作品のすべてを体現していると思います。とくに最終話を観たあとに聴き直すと、その感覚がより一層強まりますね。この曲を作った松田君はすごい。」
なお「はじまりの旋律」はピアノ譜として出版されています(ピアノミニアルバム「響け!ユーフォニアム」)。私としては、「はじまりの旋律」以外のBGMもピアノ譜かスコアで出版してくれないかなぁ、と思っているのですが。
それと、公式サイトやDVD/BDで見ることができる「次回予告」のBGMは「はじまりの旋律」のラスト部分をストリングスだけでゆっくり演奏したバージョンです。なぜかこの演奏はサントラCDには収められていないんです。このストリングスバージョンもすごく良いので、何かの機会にCD化してくれないかな。
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