fc2ブログ

Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

IMG_1383.jpg

先日、ホルン奏者およびアレクサンダー・テクニーク教師として活躍されているバジル・クリッツァー氏をお招きして、BESメンバーのために講座を開いていただきました。

 バジル氏のブログ
 http://basilkritzer.jp/

BESでは2013年に同講座を2回実施しており、その時の様子は本ブログにも記録が残っております。

 ♪2013/9/17
 http://bes911.blog71.fc2.com/blog-entry-66.html

 ♪2013/12/22
 http://bes911.blog71.fc2.com/blog-entry-176.html

氏のレッスンは『からだの使い方』にフォーカスした個々の奏法観察を主軸に、『こう演奏したい!』という想いや『最近こういう事がうまくいかなくて…』といった悩みを聞いた上で、画一的では無いその人に応じたアドバイスや改善策を提示してくれるという内容です。

ひとりあたり持ち時間15分ずつを目安として講座は進み、受講者11名それぞれに実りある時間を過ごせたようでした。

以下、レッスンメモ↓


7.jpeg
 Tp由良
 Q.大きな音を出したい

 A.楽器を構える時に少し背中が反り気味
  → 少し猫背にすることで上半身のムダな力が抜ける
  → 腹筋が使えていない(省エネ)ので、
    お腹をへこませるように息を吐くことでもっと動かす


IMG_1528.jpg
 Hr内田
 Q.音域によって音色が変わってしまう

 A.唇が必要なときに必要な分だけ動かせていない
  → 内田さんのアンブシュアモーションとしては、
    音域が上がるときには楽器を下に引っ張り、
    音域が下がるときには楽器を上に持ってくる
  → ブレスの際に、マウスピースを当てたまま唇の両端から吸う


4.jpeg
 Tp西川
 Q.発音がうまくできない

 A.マウスピースを当てる位置が適切でない可能性
  → 本来のバズィングするポイントより左にずれているので、
    意識的に右下にあてる
  → 音域が上がるにつれて下に引っ張る


8.jpeg
 Tb高橋
 Q.息がうまく入らない、特定の音が鳴りにくく伸ばせない

 A.呼吸を見直す
  → やや猫背で吸ってみる
  → 息の吐く方向を鼻の頭に向けてみる
  → マウスピースを当てる位置(上下の割合)を色々試してみる


16.jpeg
 Tp福森
 Q.タンギングがうまくできず特定の音でスカスカする、息が漏れる

 A.アンブシュアモーションを試してみる
  → 音域が上がるときには楽器を下に引っ張り、
    音域が下がるときには楽器を上に持ってくる
  → 唇にマウスピースをしっかりプレスする
  → ラクに吹こうとしすぎている
    (日高氏&バボラク氏の例を挙げて)


5.jpeg
 Tb古市
 Q.ハイトーンをもっと出したい、ブレスコントロールを具体的に教えてほしい

 A.アンブシュアモーションを試してみる
  → 音域が上がるときには楽器を下に引っ張り、
    音域が下がるときには楽器を上に持ってくる
  → 失敗した時にフレーズの途中から吹き直しは非効率
    常に基本モデルの延長戦上で考える


12.jpeg
 Tp大川原
 Q.2オクターブをスムーズに跳躍したい、きれいにタンギングをしたい

 A.アンブシュアモーションを試してみる
  → 楽器の上下を思いきってやってみよう
  → 跳躍時には間の音を入れてグリッサンドのように
  → 姿勢が反らない方がいい(やや猫背)
  → 舌の位置が前に出過ぎているかも?少し後ろに意識を


15.jpeg
 Eu石田
 Q.アラカルトでも他の曲でも、自分にとってハイCがネック

 ・アンブシュアモーションを試してみる
  → 高音で右下へ引いてみる
  → アラカルトで当該パッセージになったとき、普段と吹き方が変わっているのでは?
  → 高音域のアンブシュアで中音域を吹く意識


IMG_1543.jpg
 Tp稲田
 Q.響きのある音で吹きたい、背中が痛くなる

 A.呼吸を見直す
  → 息をゆっくりたっぷり吸ってから一気に声を出すトレーニング
  → 喉を開く、口を開く、の広げる部分は実は胸という意識
  → やはり姿勢が反り気味、ムリにベルを上げようとしない


IMG_1553.jpg
 Tu稲田
 Q.タンギングが苦手

 A.苦手というより、そもそもブレスアタックになっていないか
  → マウスピースをもう少し左下にあててみる
  → 舌の位置を見直す(唇に挟んでしまっているのでは?)
  → リップスラーで音が綺麗に鳴っている状態をつくって、そこに舌を添えていく


IMG_0300.jpg
そして私はというと、『実際に演奏してみるので何かアドバイスが欲しい』とお願いしたところ、『息をたっぷり吸ってたっぷり吐く』という基本中の基本が、いつの間にか疎かになっていたことがよくわかりました。
確かにC管を吹くときに比べてF管はラクに反応する分、知らず知らずのうちにエコモードになっていたのですね。
反省。
目先のコントロールに意識を取られることなく、しっかりブレスに意識を向けて練習しようと心あらたにしたのでした。

IMG_1390.jpg
久しぶりのツーショット。


IMG_3383.jpg
講座のあとは、練習場から近い居酒屋で懇親会。
バジル氏の近況を聞いたり、奏法についての追加質問など、
有意義な時間を過ごすことができました。


Tuba 由良
スポンサーサイト



Posted by

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply