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Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

Brass Ensemble Saturday / ブラス・アンサンブル・サタデー

毎月1回は、N響を聴きに行こうと思っています。

10月は、20日(日)(15:00開演、NHKホール)に聴きに行こうと思っています。

【曲目】
ベートーヴェン 「エグモント」序曲
ブリテン 夜想曲 作品60
ブリテン 歌劇「ピーター・グライムズ」から「4つの海の間奏曲」作品32a
ベートーヴェン 交響曲第8番ヘ長調 作品93

【指揮】
ロジャー・ノリントン
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ベートーヴェンの「エグモント」序曲が好きです。

この曲はゲーテの戯曲「エグモント」の序曲として書かれました。戯曲「エグモント」は、実在の人物をもとに書かれたそうです。その人物が、現在のオランダ・ベルギー・ルクセンブルクにあたるネーデルラント地域の貴族エグモント伯ラモラルです。時代は16世紀です。

16世紀には、ちょうどルターやカルヴァンによる宗教改革が行われ、いたる所でカトリックとプロテスタントという宗派の対立が起こっていました。さらに「エグモント」の舞台であるネーデルラントは複雑です。ネーデルラントではプロテスタントが盛んになっていましたが、当時ネーデルラントを支配していたのは、熱心なカトリック国でハプスブルク家が支配するスペインでした。

egmont1.jpg
(処刑されるエグモント)

そのため、スペインはネーデルラントのプロテスタント信徒を弾圧し、その中心だった中小貴族を次々に処刑していきます。その処刑された貴族の一人が「エグモント伯ラモラル」です。ネーデルラントはその後、スペインからの独立を目指してオランダ独立戦争に突入します。悲しいことに、今も昔も宗教戦争は途絶えていません。
(参考URL:http://freett.com/bugyonawa/what/egmont.htm

まさに「エグモント」序曲には悲惨な弾圧による人々の苦難や悲しみ、そして独立への熱い想いが混ざり合った曲なのだと思います。

ということで、動画を一つ。
ロリン・マゼール指揮、ニューヨーク・フィル・ハーモニックによる「エグモント」序曲です。



バイオリンやオーボエによる旋律が初めは悲しく、中盤(ホルンが吠える所あたり)へ向け悲劇が増していきます。しかし、終わりの部分ではトランペットによる力強い演奏を中心として独立へ向けた人々の熱い希望が現れているような気がします。

N響の演奏が楽しみです。

Tp 牛島
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